2017年3月12日日曜日

持っている男たち

WBC日本。下馬評では散々に言う人達も居りましたが、今のところそれらの刺さってくる槍を全てを跳ね返す強さを見せています。

観戦していて出てくるのは「プロはスゲ〜!」という一言しかありません。もうね、シロウトには全く理解できないレベルの物凄い投打と守備の能力。金を払ってでも見に行くだけの価値あるスポーツ選手達だと思いました。

アメリカに居る時に大学内の実験用備品のサプライ・センターにいた窓口のお兄さんがNCAAの大学野球で投手として学費免除だったレベルの選手だったということで、時々野球談義なんかをしていたのですが、その時聞いたのはアマとプロの間にある劇的なレベルの投打の能力の差ということでした。

例えば彼が言うには、まずフツーの人達にとって60マイル(96キロ)で投げるのは”必死”のレベルということだそうで、100キロ超えれば凄いヨと言われました。高校生くらいで毎日スポーツやってるゴツい体格の人間がコントロール無視して投げれば75-80マイル(120-128キロ)を超えるやつも中にはマレにいるかも?(勿論アメリカの非野球系の生徒の場合)といわれましたが、コンスタントにコントロールをつけて85−90マイルとなってくるとこれはもうモンスタークラスと言っていました。

かくいう彼は190センチくらいの背格好で、140キロ位まではコントロールつけていけるそうですが、それを超えるともう次元の違う連中の闘いって言ってました。ましてやバンバン150キロ台で突っ込んでくるやつとかはヤッパリ畏れられる存在らしいのですが、そこから155キロとかに届くのは体格や努力も含めて才能がなければ絶対に届かない速さなのだそうです。

その時、ちょっと意地悪な質問で私の方から「じゃあ100マイル出る火の玉投手なんかは?」って聞いたら「当たったら死ぬ。w」と答えてきました。
やっぱりこのレベルになると物理の法則として最低でも190前後あって、筋肉量が豊かで体幹や手首のしなりもあって・・・等というそれこそ砂浜に1カラットのダイヤモンドが落ちているレベルのレアさを持ち合わせた”神に祝福された一部の人”だけが届く世界なんでしょうね。

WBC観ていると、フワッと力を抜いて投げている敬遠の投球でさえ120オーバーとか出てますからね・・・どんだけバケモン?と感じてしまいます。小さい頃は四番でピッチャーみたいな怪童が更に集まってその中でも四番でピッチャーみたいな輩の中からそれぞれバッターやピッチャーが出てきてという世界であって、その連中がぶつかりあってもプロに成れるのはその中の一握りで、更に一軍に残れるのはその中の一握りで、人に顔を覚えてもらえるレベルの選手はその中の一握りで、歴史に名を残すレベルの選手はそれこそその中のまた一握りで・・・。

じゃあ、長島、王、清原、桑田、イチローとかの凄さには最低でも年俸数億払う価値は当然あるわけ、というかそうでなければならないというレベル。

そんな男達が”いろいろ有るにせよ”世界から集まって戦うのがWBCなんですから、やっぱり魅せてくれますよね。そんな凄い輩でも緊張したりしてバッターボックスに立ったりピッチングマウンドに立ったりして緊張しているのにそれでもここ一発、この一番で観客を興奮のルツボに叩き込めるっていうのはヤッパリ、人間として”持っている何か”が有るのだと素直に認めざるを得ません、というか素直に降参です。

出来ることなら勝って欲しい、しかし負けてでも記憶に残る名勝負を演じて欲しいなと思います。

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2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

子供の知り合いが中田翔選手のお兄さんと同級生で、子供の頃に中田翔君と野球したことがあったそうです。
その頃から他の人とは違ったそうですよ。
才能があるだけでなく、更に自分の努力でそれを伸ばし、その人の才能を見抜いて助言や指導をした人がいたからこそ今があるのでしょうね。

small G さんのコメント...

やっぱりそうですか。
原石自体が違ったんですね。

しかし、言われて改めて気付きましたが、その原石を磨く方法を導入された指導者も確かに必須の存在ですね〜!
指導者次第で伸び率がプラスにもマイナスにもなるのでしょう。”見抜く”能力もまたすごい能力だとは思いますが、それを要さないほどのギラギラした能力を見せつけていたのかもしれませんね。中田選手の凄さに病院でテレビ画面に釘付けです。w

原石の能力と努力X指導者の質がプロへの切符を印刷してくれるのでしょうか。