2016年11月15日火曜日

日米の就職に対する考え方の差

今回アメリカの長女がホプキンスを卒業してから自分の仕事を見つけるまでのプロセスを嫁さんを通して間接的に見聞きしていましたが、その選択は本当に在学中に身に付けた様々な経験、能力を自分の夢に結びつけて最も使える職場の一つを選んでいます。

親ながら「ふーん、そんなふうに育ったんだ・・・」と、改めて”親は無くとも子は育つ”という昔からある先人の言葉は真のものであることよと感心する次第。

翻って大卒者の日本での人気就職先を見ていると何と言うか”夢のない選択だな〜”という一言に尽きます。それを見て思うのはなんて残念な就職先がズラズラとトップ10に出てくるんだろうという・・・。

銀行、保険、運輸・・・なんじゃコレ?w

日本の優秀な頭脳と言われる若い人達の頭脳は、こんな低レベルのAIで近々置き換えられるようなレベルの仕事をする企業に”浪費”されているという事実に暗然としますよ、ほんと洒落になっていない。こんなの国富の浪費、人材の浪費、日本の未来の凋落の暗示以外の何物でもないような気がしますな。

日本の文系の人達の争って目指す頂点というのは、失礼ですがこんな産業群なんですか・・・。

ここを目指す一生、ここで減点主義の組織の中で汲々として生きる人達のモチベーションって一体何なんでしょうか。退職したときにその人達に個人として残っている能力ってなんなんでしょうか。ここに成功者として就職している皆様方は「何を失敬な」と言われるのでしょうが、高校卒業の時点で真剣に香港で貿易商として日本を出ていくか、医者になるか(この場合は弟が臍帯巻絡で生まれ脳性小児麻痺だったことで、幼稚園の頃から医師になって人を助けるというモチベーションがあった)で悩んでいた人間としては上に出てきている”一部上場企業”への就職とか言う発想はそれこそ”ゼロ”だったと言うか頭のなかに浮かぶこと自体がありえないわけで・・・。

ろくでもないことを書いているようですが、昔ある一部上場企業のお偉いさんが入社式で眼下に群がる新入社員達を見つめながら「本当に欲しい人材はここには居ないんだよ」と周囲の部下に呟いていたという記事を読んだ時、素直に「そりゃそうだわw」と思いました。

本当に夢、もしくは能力、もしくはどちらもが有る人達は、経験を積んだあとでも良いのでしょうが、モチベーションが消え去らないうちに外の世界に出て行かれるか、自分で起業されるという選択をされては如何かなと若い人達に向かって言いたいのです。

子供達と話していると、初めはXXをして、XXを学んで経験を積んだらYYをしてと当然のようにrollを続けるプランを話してくれます。日本もそれが普通になればいいなと心の底から思うオジサンでした。そして、若い世代の日本人にはその準備が有ると思うんです。

若い諸君が老い先短いジジ・ババの考える”一流”なんて価値観に振り回される必要はどこにも・まるっきし・サラサラ無いのです。これぞと思うやりたいことをやればよろしいのです。失敗しても死にはしません。死んだら死んだで面白い人生だったと思って死ねれば良いではないですか。w

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4 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

smallGさんには医師を志した理由があったんですね。
もう一方の香港の貿易商のほうの理由が何だったのかも気になります。

ところで残念な就職先トップ10には友人たちの就職先が網羅されておりまする。笑
元商科大だった国立大卒の友人たちの就職先は銀行・証券・商社・損保が多いので
「大学生ランキング文系」のトップ10率高し。
残業が月100時間を超えて産業医に呼び出された・・・なんて人もいますが、
先日問題になったあの電通に入った人も含めて、皆、それなりに?やり甲斐を持って
生き生きと仕事してるようにみえるんですけど、退職時に個人にどんな能力が残ってるかは
あと10年ぐらいしないとわかりませんな。
・・・というか、そもそもそれを見極める目が私に備わっておりませぬ。笑







small G さんのコメント...

貿易商の方の話は・・・いつの日か話を書こうとは思っているんですが、単純なものです。

仕事を楽しんでやれる場所にいられることは素敵なことで、それ自体は全然いいことだと思うんですが、私個人としては、平均して高い能力を持っている人達の力がそこにそこまで集中せんでもよろしいでしょう!と言うところにフォーカスされていることが”勿体なさすぎる”という感覚です。

もっと他のところで大活躍できる人たちが文系も理系もかなりたくさん居ると思うのです。

私自身は進路指導や産業構造の転換の遅れに大きな問題が有ると思うんですけどね・・・。

匿名 さんのコメント...

アメリカでは進路指導はどうなっているのでしょうか?
進路決定までのプロセスが日本とどう違うのか興味あります。
家庭や学校などでどう取り組んでいるんでしょう?
(たぶん幼い子供の頃から全然違うんでしょうね。)

small G さんのコメント...

進路指導・・・正直知りません。
進学指導の件なら参加したことはあるんですが。

ただ、義務教育である高校であってさえも、比較的よいレベルの公立高校でさえ人生における教育での競争に参加しているのは精々3−4割だと昔教えていた大学院生から聞いたことがあります。のこりは高校出たら気軽に手につくそれほどの訓練も要らない仕事を継いでっていう連中が多いということでしょうね。
勿論残りの連中は熾烈な競争に突っ込んでいきますが、それでも昔のように”大学を出れば”と言う時代はとっくにアメリカでも過ぎ去りましたので、厳しいところです。