2015年9月21日月曜日

白寿の婆ちゃんをお見舞いに・・・

今日は当直終了後直ちに家へ戻り準備をして近江八幡の病院に入院している98歳(数えで白寿ということで町内会からタオルケットを貰っていました。)の嫁さんの祖母に会いに行きました。

相当具合が悪いというか、老衰のために相当弱っているということをそのケアをしている従姉妹からLINE経由で定期的に連絡を受けて知っておりましたので、この連休初日を使って命あるうちに是非行っておかねばと考え行動開始。
近江八幡に着くと、そこには軽自動車に乗った従姉妹が待ってくれていました。

直ちに近江八幡のヴォーリズ記念病院に連れて行ってもらいました。

途中、連休のために大勢の観光客たちが居るエリアを抜けて行きましたが、この辺りは本当に歴史の匂いに満ち満ちている静かで良いエリアだと毎度訪れる度に思います。
病室に案内してもらうと日曜日の病院は静かそのもので、看護師さん達の姿もまばらでした。奥の方の部屋に案内してもらうと、そこにはすっかり弱ってしまった嫁さんの祖母がすやすやと眠っていました。

最初はその寝顔だけを観ていたのですが、やがてお婆さんは目覚めました。
私が顔を近づけると、びっくりしたような感じで、自分が見ているものが信じられないというような顔をしていました。
しかし、そのあといろいろと語りかけていくと相変わらずお婆さんは98歳でも頭脳は明晰で有ることが容易に理解できるような反応が続きひと安心しました。
ただ、この春からそうでしたが、既に声は殆んど出せなくなっておりましたので、お婆さんはジェスチャーで意思表示をします。

ベッドの上ではおもいっきり21世紀のテクノロジーの賜物であるiPhoneのLINEを使って、夜中のアメリカの嫁さんと息子を呼び出して動画を見せて嫁さんからお婆さんに喋りかけてもらいました。
それをじっと見入っていたお婆ちゃんはやおらiPhoneを私の手から取り上げると、それを自分の胸に抱きしめて愛おしむようにしていました。

それを見ていた私の胸には熱いものが込み上げてきたのですが、それを押し隠し話を続けていくうちに時間が来てしまいました。ずっと耳元で顔を見ながら話し続けていましたが、お婆さんの姿を見ると冗談抜きで去り難く、思わずお婆さんの頬にアメリカ流でキスをしたところ、恥ずかしそうに顔を両手で覆ってしまいました。
その後、もう一度お婆さんの耳元で「お婆ちゃんがいてくれたおかげで嫁さんのXXを見つけることが出来て、子供も三人も授かり人生を充実させることが出来ました。本当にありがとう!」と言ったところ、もう一度顔を両手で覆ったあと今度は私の手を握り顔の方へ寄せていきましたので再びお婆さんに頬擦りをしました。

ほんとうに可愛い婆ちゃんです。
しかし、時間も迫り、その婆ちゃんの元を去る時にお婆さんがもう(多分わざと、、、)私の顔を見なくなったのを見て、帰りしなは泣けてきました。もしかしたら生きているうちにお互いを観るのはこれが最後ということを問わずとも考えてしまう二人だったのだと思います。

近所にある家族の墓にはお婆さんの御主人、つまりお爺さんが眠っている墓があったのですが、その墓を綺麗にゴシゴシとタワシで擦り洗いしてお爺さんに語った後その場を去りました。
お婆さんが少しでも安楽な最後を迎えることができればと願わずにはいられませんでした。

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