2013年3月25日月曜日

NIHグラントの厳しい先行き

NIHのグラントの干上がり具合が自分だけでなく、周りのドクター達からも呻吟する声として聞こえてきます。一昔前だったら、R01でさえ何とトップ30%前後であればお金が貰えたという時代はもう夢物語のレベルで、最近は10%でも???かもしれないという感じです。
こんな感じで毎年毎年きつくなってるんですが、このような状況で本当に多くの研究者が青息吐息で研究を続けています。それは大ボスも小者もほぼ差は無いような状況でして、お金があっても今後の研究の接続が上手くいくのかどうか、そしてお金が無い人はどこからお金を掻き集めてくるのか、イントラ・エクストラどちらのグラントにも関係なく、取り敢えずブリッジング(繋ぎ)で文字通り生き延びる、生き残る事に精一杯です。
私が聞いた最も悲惨な例は(まあ限がないのですが)自らの身銭を切って(グラントからでは無く)研究用の試薬などを買っているという話でした。最終的には、夫である研究者の陰ながらの援助もあって何とか次のブリッジに持ち込めたらしいのですが、彼女は既にリタイア後のことを夫と始めていて、このブリッジ後の研究に関してはあまりもう夢を持たないようにしているようです。
さて、研究者の方の中にはこのサイトの事をよく知っている方もいるのかもしれませんが、あまり同業の研究者のサイトなどはクリックする方でない私の目にもこの文章は結構面白く映りました
同業者っていうのは、やっぱ内情というのを共通の感覚で見てるんだなと思わずニンマリとしてしまった次第です。
この文章は現在から未来までを時系列で大まかに示してますが、こうやって未来予想をみてみると、既にかなり先の部分のことが既にこの2013年の段階で、現実に流れ込んできてるなって本当に感じますね、、、。現実が完全にこの予想の行き着く先にたどり着いてしまうとすれば悲惨なことですが、実際にその悲惨なことが現実に起こっているのを見ると、やるせないです。
ただ、この方の見る研究の世界は日本のことなのか、それとも世界の潮流一般のことなのか。私にとっては「周りの現実」というのは少なくともここに書かれていることに関してはアメリカではかなり真実に近いトレンドだなと思っています。残念ですが!
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