2012年8月19日日曜日

Made in Occupied Japan

今日も嫁さんの為にメカニクス・ビルへ向かい、アンティークショップを二軒探索。
一件は本当に倉庫といってもいいほどの小さな小さなお店。家にいる店主も近所の刺青いっぱいの気の良いアメリカン・ガイという感じ。中も全然整理されておらず、雑然と置いてある物を自らの手でエッサエッサとほじくり返しながら物を探していく感じで、探索自体が宝探しのような雰囲気でした。物を動かすたびに埃が舞い上がるし、ものの展示方法が不味くて目的の物に辿りつけないなんていう感じだったんですが、最近気になっているあるものが大量に保存されていることに気が付きました。
それはMade in Occupied Japanというマークが付いた陶磁器類です。1947年から講和条約が結ばれるまでの52年にかけてのたった五年間だけ製造され続けたもので、占領統治下の日本から輸出されたありとあらゆる製品にはこのマークが付けられ海外に輸出されていました。(同じように占領統治下のドイツ製のものは"Made in U.S.Zone Germanyとされていたようですね。)そういう訳で、日本にはなかなか無くてアメリカなどを中心にして逆に海外には多いのがこの製品群の特徴ですが、当時の日本製品などというのは所謂「安かろう悪かろう」というものの典型的な製品として捉えられていました。実際に、こちらで手に入る数多くの陶器群を手にとって見てみても、なんか「、、、、、、、」となってしまうようなチープ感満載の人形の陶器が多いんですよね。
しかも、日本から輸出されているのにその造形はフランス人形風のものだったりオランダ風のものだったりという、今で言うところの何でもあり感満載のMade in Chinaとおんなじ位置づけでしょうかね。海外行って、そこのおみやげ買ってきたら裏にはMade in Occupied Japanと入ってました、、、orz的な。(笑)近年ではそれが中国製に置き換わっただけですよね。
時代は下って今のMade in Japanは全く反対の意味になってしまいました。先人の小さな努力と誇り高き仕事の積み重ねが何十年という時間をかけて創りだしたこの「日本というブランド」に対する信頼感を我々の世代以降で崩さぬようこれからも営々と努力を続けたいものだと思いました。
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