2016年6月20日月曜日

大雨と聞くと

仕事をしていてもエアコンが入っていても少しでも暑いところを通過する時には蒸し蒸ししています。

しかし、そのようなものは今回の九州地方の豪雨に比べればそれこそ屁のようなもの。
熊本の方では1時間に150ミリもの恐ろしいほどの雨量の雨が降ったそうですが、この梅雨の中で思い出すのは私の大学時代の故郷で起きた長崎大水害のことです。私はその当時未だ田舎で高校生をしていたのですが、テレビに映しだされている映像を見ても俄には信じられない程の酷い画像で、正直なところ「これ日本か?」と遠い国の出来事のように感じたものです。

長崎大水害を経験した医学部の諸先輩方の話では、本当に”冠水”という意味の恐ろしさを経験された方々が何人も居たようで、街なかにいてバスを待っていたら見る見る間に脚許の水がどっと上昇してきて、銅座の街の中を泳いで命からがら高いビルの方へ逃げて助かったというような話がわんさかあります。
今でも、長崎の街の中心部に行くと当時の冠水時の最高水位線が記録されたプレートがあちこちにありますが、とてもとてもすぐには信じられないような高さがあります。反応の遅かったお年寄りなどは一溜まりもなかったのではないでしょうか。

おまけに大水害の後の長崎の街では、その後何ヶ月にもわたって街の中が泥と腐敗臭に覆われたのだそうです。
今でも義理の父や母が話してくれますが、その時に通行止めになった峠道を、水の入ったボトルや必要物資を抱えて遠路はるばる歩いて助けに来てくれた様々な関係者の人達の事は未だに鮮明に脳裏に焼き付いているそうです。

この時の長崎は200ミリオーバーの雨が降り続いたようで、義理の母曰く、家の中から外を見ても全く何も見えず、”バケツで水をひっくり返したような”という表現はまさにその時の雨のために有るような凄いものだったそうです。ですから、今回の熊本の猛烈な勢いの豪雨もそういった感覚をそこに住んでいた人達に感じさせたのではないでしょうか。

地震、大雨、土砂災害と立て続けに酷い目にあっている熊本地方ですが、これ以上、火山の爆発など余計な災害が加わらないことを願うとともに、早く完全な日常生活が被災者の皆様に戻ってくることを心の底から祈っております。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

スマップの中居君主演のドラマ「砂の器」では
中居君演じる本浦秀夫が和賀英良になりかわるエピソードで
長崎大水害が使われていました。
フィクションだと思ってドラマを見ていましたが
あとで本当に水害が起きたことを知りました。
(世間知らずですよねえ…)
街の中を泳いだって凄い体験ですよね。
泳がなきゃいけなかったということは
水深はプール位はあったということですよね。
九州地方の方は地震のあとの大雨で本当に大変ですが
少しでも早く元の生活に戻れるようお祈りしています。

small G さんのコメント...

本当に「アッという間」だったそうです。
最初は膝くらいの所まで来ていて、「わ~、こら凄かバイ!」だったのが、本当に数分後には命がけで泳ぐ感じであったとのこと。
満潮とかと大雨や水害が重なると長崎のような山から下に水が駆け落ちる街では上記のようなことが起きるんでしょうね。

砂の器、、、松本清張の?
成り代わりのエピソードとかに大水害が使われる事があったとは知りませんでした。
どこかで観れますかね。探してみますね。有難うございました。